そもそも防爆とは、可燃性のガスや蒸気、粉塵などによる火災や爆発を防止すること。たとえば石油精製や化学合成プラントなどの工場では可燃性ガスによる火災や爆発が起こる可能性があります。
また、塗装工程やアルコール洗浄などを行う工業施設でも防爆が必要。しかし、工場全体を防爆仕様にするのは困難。爆発や火災リスクのある物質を使用しないことも不可能です。そこで防爆ブースを活用し、火災や爆発リスクを抑える必要があるのです。
防爆ブースの特徴には、「引火物を一切使用しない」「火花が発生しない仕様」などがあります。各メーカーによって防爆対策の内容は異なるものの、可燃性のある建材は一切使用しないなどの特殊仕様を採用。たとえば防爆ブースの建材として耐火不燃断熱パネルや網入り防火ガラスなどが挙げられます。また、防爆ブースでは建材だけではなく防爆型エアーシャワーや防爆型ファンフィルタユニットといった設備にも防爆仕様が求められます。
防爆ブースには「安全増防爆構造」と「耐圧防爆構造」の種類があり、使用する溶剤や可燃性物質の種類や密度に合わせて選定する必要があります。
安全増防爆構造とは、アークまたは火花の発生リスクに対して安全性を増加させた構造です。また、耐圧防爆構造とは、内部に侵入した可燃性ガス蒸気による爆発に耐える構造であり、外部の可燃性ガス蒸気発火を生じさせないようになっています。
防爆ブースを選ぶ際には、扱う溶剤や可燃性物質の種類や密度に注意します。適切な防爆仕様を選定しないと、期待した防爆効果を得られない可能性があります。
また、防爆エリアにクリーンブースを設置することも可能。防爆の必要があり局所的なクリーン化が必要な場合は、防爆クリーンルームの導入を検討しましょう。
ホクト総研の防爆クリーンブースは清浄度クラス10,000を実現。安全増防爆タイプのファンモーターを使用しているほか、耐圧防爆型コンビネーションスターター直動式スイッチやeG3防爆タイプの照明器具を採用。構造にはアルミ製アルマイト加工押出し型材を使用しています。
参照元:ホクト総研(https://e-cleanbooth.jp/special_booth/explosion_protection.html)
レイテックの防爆型クリーンルームは、1種、2種区域、耐圧防爆、安全増防爆などに対応。ハロン消火設備のピストンダンパー設置も可能です。建材には耐火不燃断熱パネルや網入り防火ガラスなどを使用しており、オールフレッシュ空調方式を採用。クリーンルームに給気した空気をすべて排気する仕組みです。
参照元:レイテック(https://www.ray-tech.co.jp/products/explosion-proof.html)
三宝電機の防爆型クリーンブースは、防爆エリアの一部を手軽にクリーン化できます。可燃性ガスや引火性ガスを扱っている空間に適しており、清浄度はISOクラス8を確保。送風機モーターや照明は安全増・耐圧防爆仕様どちらにも対応できます。
参照元:三宝電機(https://www.seamec.co.jp/clean/product_l/clean_booth.html)
1種・2種・0種の引火爆発危険性場所で使用できる、蒲田工業の防爆ブース。本体・板材すべてにアルマイト処理を施したアルミ材を使用しています。また、防爆対応FFUを組み合わせれば、防爆エリア内でのクリーン化も可能。化学・薬品工場などでの導入におすすめです。
参照元:蒲田工業(https://www.kamata.co.jp/html/clean/cleanbooth/explosion-resistance.html)
伸榮産業
日本エアーテック
・医薬品製造工場の実績が豊富
・医薬品製造工場が多数ある中国・シンガポール・韓国・インドなど8つの海外拠点を持つ
アズワン(AXLE)