本ページは2025年5月時点で公開されている国内防爆指針(労働安全衛生規則・可燃性ガス防爆指針・電気設備技術基準・消防法危険物規則)、IEC 60079 シリーズ、EN 1127-1、JIS B 9702、主要メーカー(ホクト総研・レイテック・蒲田工業・三宝電機)の技術資料を基に編集しています。設計時は必ず一次法令と所轄官庁・保安協会の審査基準を確認してください。
防爆ブースは、可燃性ガス・蒸気・粉塵による爆発危険を局所的に隔離し、作業者と設備を保護するための密閉型作業エリアです。プラント全体を防爆化するのではなく、消防法の危険物製造所や厚労省の第1種危険場所に該当する工程のみを「ブース化」することで、安全性と導入コストのバランスを図れます。
爆発は「可燃性物質・酸素・着火源」の3要素(爆発の三角形)が揃うと発生します。防爆ブースは、このうち着火源の遮断と危険物質の拡散抑制を局所空間で同時に満たす装置です。IEC 60079-10-1 のゾーン分類ではZone 0/1/2(ガス)とZone 20/21/22(粉塵)が定義され、国内の「第1種・第2種場所」区分と概ね対応します。クリーン性が必要な工程では、ISO クラス要件と併記して設計するのが実務です。
| 構造 | 概要 | 主な採用機器 | 適用ゾーン |
|---|---|---|---|
| 耐圧防爆 (Ex d) | 内部爆発を想定し、爆圧が外部へ漏れないよう防爆筐体で電気品を密閉(継手間隙 ≤ 0.05 mm など)。堅牢・重量増。 | 防爆照明、耐圧配電箱、耐圧型 FFU | Zone 1/2、粉塵 21/22 |
| 安全増防爆 (Ex e) | 火花・高温部の発生を抑える設計(接触抵抗低減・温度上限管理)。軽量・コストメリット。 | 安全増モータ、防爆スイッチ、eG3 照明 | Zone 2(第2種)まで |
近年は自動消火(NOVEC™1230 など)を組み込んだ「防爆消火一体ブース」、換気回数と清浄度(ISO 6〜8)を同時に満たす「防爆クリーンブース」など、ハイブリッド仕様も普及しています。
溶剤蒸気や粉塵の滞留を防ぐには、換気回数(ACH)だけでなく捕集速度・排気レイアウトが重要です。作業面での目安捕集速度はガスで 0.3~0.5 m/s、粉塵で 0.5~1.0 m/s。排気ダクトは導電仕様とし、着火源となる静電火花を抑制します。必要に応じて爆発放散板(爆発圧力放散面)やフレームアレスターを組み合わせます。
異物管理が必要な工程では、防爆に加えISO 6~8の清浄度を同時達成します。FFU は防爆仕様のモータ・配線・端子箱を採用し、HEPA/ULPAの選定は圧損と TCO を勘案。面風速は 0.3~0.45 m/s を起点に、発熱機器や出入口位置で微調整します。
ホクト総研 4×3×H2.4 m の防爆クリーンブース(Ex e FFU×6、ISO 7)を導入した樹脂塗装ラインの試算。
| 費用項目 | 年額(円) | 備考 |
|---|---|---|
| 電力(FFU + 排気) | 210,000 | 約 5,000 kWh |
| フィルタ交換 | 180,000 | 中性能 + HEPA |
| 定期検査 | 100,000 | 年1回 防爆・電気検査 |
導入前の有機溶剤火災リスク(10年期で 3,600 万円想定)を低減し、期待損失換算 ROI は約 2.6 年の結果。安全投資と操業継続性の観点で有利です。
| メーカー | 清浄度範囲 | 防爆構造 | ゾーン対応 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ホクト総研 | ISO 5–8 | Ex e + Ex d | Zone 1/2 | FFU 陽圧+ダクト排気、eG3 LED |
| レイテック | ISO 7–9 | Ex d / Ex e | Zone 0–2 | NOVEC 消火オプション、盤一体 |
| 三宝電機 | ISO 8 | Ex e 標準 | Zone 2 | 短納期キット、アルミフレーム |
| 蒲田工業 | ISO 6–8 | Ex d/e | Zone 0–2 | 導電ガスケット、特注対応 |
防爆ブースは、危険物質を扱う工程の「局所隔離」と「清浄度確保」を同時に実現し、操業リスクとコストを最適化する有力な選択肢です。ゾーン区分、ブース構造、通風設計、電気品認証、消防協議までを一気通貫で設計し、据付後は差圧・濃度・風量のログ管理で継続的にリスクを低減しましょう。クリーン要件がある場合は、クラス要件や換気回数と矛盾がないよう、初期段階で整合させることが重要です。
目的に合ったクリーンブース選定の第一歩に
クリーンブースは、製品ごとに最適な設置環境や性能条件が異なります。
使用目的や現場環境に合ったブースを導入するためにも、まずは当サイトおすすめの取扱い企業を確認してみましょう。
伸榮産業
引用元:伸榮産業公式サイト
https://www.s-shin-ei.co.jp/clean_booth.html
日本エアーテック
引用元:日本エアーテック公式サイト
https://www.airtech.co.jp/
・医薬品製造工場の実績が豊富
・医薬品製造工場が多数ある中国・シンガポール・韓国・インドなど8つの海外拠点を持つ
アズワン(AXLE)
引用元:アズワン公式サイト
https://www.airtech.co.jp/