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クリーンブースの管理・メンテナンス

クリーンブースの清浄度を確保するためには、ブース内の機器や性能がきちんと維持されているかが大切です。適切な管理やメンテナンスがされていないクリーンブースでは、本来発揮されるはずの性能がなく、期待する清浄度を得られなくなってしまうでしょう。そこで、クリーンブースの管理やメンテナンスについて紹介します。

クリーンブースの管理について

クリーンブースの清浄度を適切に維持するためには、構成機器の管理やメンテナンスが大切です。管理やメンテナンスを怠ると機器が性能を発揮できなくなり、ブース内の清浄度を確保できなくなってしまいます。

たとえばフィルタにゴミや埃が堆積してしまうと清浄能力が低下します。そのためブース内を構成する機器は定期的な保守点検をし、必要に応じてメンテナンスを行わなければなりません。

また、クリーンブースを設置している場所の清掃も重要なポイント。クリーンブースには下部に隙間があることが多く、設置場所を清潔にしておくことで汚染リスクを軽減できます。

保守管理の方法

クリーンルームの4原則を守る

クリーンルームには適切な管理のために「ゴミを発生させない」「ゴミを持ち込まない」「堆積させない」「発生したら速やかに除去する」という4原則があります。クリーンブースも同様であり、クリーンウエアの着用や入室前のゴミ除去などが求められます。また、ブース内にゴミや埃が堆積すると新たな浮遊物として汚染の原因になってしまうため、帯電防止素材の床やグレーチングの床の採用といった工夫が必要です。

とくに「発生したら速やかに除去する」という原則では、定期的な清掃が大切。清掃時にはクリーンブース用の掃除機や雑巾などを用いてブース内の微粒子を除去します。

5Sの実行

5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」を表します。ブース内の不要なものは除去して整頓し、清掃と点検を行い、清潔な状態を維持すること。また、ブース内を常にきれいに保つような使用方法の習慣づけも大切です。5Sを実行して作業者意識を向上させることで、クリーンブースの適切な管理につながります。

構成機器の点検とメンテナンス

ブースを構成している機器に破損はないか、不具合や汚れがないかなどを定期的に確認する必要があります。機器を目視確認するほか、モニタリングをして性能に異常がないか確認しましょう。

管理すべき項目としては、「室内塵埃の堆積状況の確認」「クリーンブース内の陽圧の確保」「循環風量の確保」「HEPAフィルタなどの破損チェック」が挙げられます。

維持管理不足によるリスク

クリーンブースの維持管理不足により、機械の故障や異物混入によるトラブルが起こるリスクが高まります。特に精密機器を扱うブースや食品・医薬品を扱う現場では、以下のようなトラブルに注意が必要です。

機械の故障

クリーンブース内にゴミが増えることによって、機械にゴミが詰まり、故障を引き起こすことがあります。

故障による修理費用やメンテナンス費用は、ブースの維持管理にかかるコストよりも高額です。

電気室やデータセンターのサーバールームなど、精密機器の多い箇所や機械周辺は、クリーンブース内に埃やゴミ、微生物を持ち込まないのはもちろん、堆積させない環境づくりや定期的な清掃・消毒、排気設備の活用など、排除しやすい工夫も大切です。

異物混入によるトラブル(食中毒・医療ミスなど)

クリーンブース内にゴミや埃が増えた場合、扱っているものが食品や医療機器だと異物混入の原因となり、健康を脅かす可能性も考えられます。

加えてクリーンブース内で医療処置を行う場合は医療ミスを引き起こしやすく、治療する人の生命に関わる事態にも発展しかねません。

定期的にフィルタを交換する、空調機に異常があれば修理を行う、機器の異常を察知するためにクリーンルームライトやパーティクルカウンターを使って計測・モニタリングを行うなど、一定以上の清浄度を保つ必要があります。

クリーンブースのメンテナンス

クリーンブースの適切な維持管理のために、業者によるトータルメンテナンスを受けるのもおすすめです。トータルメンテナンスでは、試運転や調整、清掃と消毒、室内環境の測定・分析・評価及び改善方法の提案まで行ってくれます。作業者による適切な管理とメンテナンスと併せて活用することで、よりブース設備を長持ちさせることができるでしょう。

ハード面のメンテナンス

クリーンブースは清浄な空気を送り込むための機器をはじめ、ルームの気密性を維持する装置、エアシャワーや埃取り用の足踏みマットなど、多くの設備で構成されています。クリーンブースの清浄度を維持するには、各設備の性能を常に確認し、性能に問題があればメンテナンスを行わなければいけません。

ハード面のメンテナンスで大切なのは、「予防保全」と「保守管理」です。それぞれの工程について確認する対象や実施する内容などを詳しく見ていきましょう。

予防保全

予防保全は、各種点検を通してクリーンブースが性能を維持しているかを確認し、トラブルを防ぐのが目的です。点検は日常点検、週間点検、月間点検、年次点検の流れで行います。風速計や電流測定器などを使ってクリーンブースを構成する機器・設備などの性能を確認し、許容できない範囲になる前に処置を講じるようにしましょう。

保守管理

保守管理は、クリーンブースの性能維持を目的としています。管理項目としては、クリーンブースを設置している室内にちりや埃が溜まっていないかを確認し、日常清掃や定期清掃、洗浄、殺菌を実施。そのほかクリーンブース内の陽圧度や循環風量の確保、HEPAフィルタなどが破損していないかの確認を行います。

フィルター交換の目安

一般環境に設置しているクリーンブースの場合、プレフィルタの交換は半年~1年程度に1度、HEPAフィルタは1~3年程度に1度が目安です。クリーンルーム内に設置しているクリーンブースだと、HEPAフィルタの交換目安は3~5年程度になります。フィルタを交換したら風速をチェックし、交換前より数値が改善しているか確認しましょう。

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