本ページの法令・数値は2025年5月時点の公開資料(消防法・施行令・各自治体防火条例、消防庁通知等)を基に整理しています。運用は必ず所轄消防署へ事前確認してください。
一見すると延焼リスクが高そうに見えるビニール製のクリーンブースですが、実際には消防法でどのように規制されているのかを把握することが大切です。
特に、工場・病院・倉庫などではクリーンブースを使用する機会が多く、防火対策や素材選定を誤ると設置が認められないケースもあります。
このページでは、消防法におけるビニールシート類の取り扱いから、クリーンブースが求められる防炎性能、消防設備への影響、設計・設置の注意点までを詳しく解説します。
目的に合ったクリーンブース選定の第一歩に
クリーンブースは、製品ごとに最適な設置環境や性能条件が異なります。
使用目的や現場環境に合ったブースを導入するためにも、まずは当サイトおすすめの取扱い企業を確認してみましょう。
消防法第8条の3および同施行令第4条の3は、カーテン・間仕切り・ブラインド・じゅうたん等を「防炎対象物品」として規定しています※1。
以下のいずれかに該当する建築物(防炎防火対象物)では、防炎性能(公称B-1相当)を満たす素材の使用が義務付けられています。
※1:総務省消防庁「防炎の知識と実際」 P5, P20
指定規模未満の施設でも、自治体条例で独自の「防炎指定」を行うケースがあり、東京消防庁防火安全条例ではホテル等300㎡超から対象となります※2。
防炎性能は、消防庁告示で定める試験方法(JIS A 1322 垂直燃焼試験)により、試験片の残炎時間20秒以下・残じんなしなどの基準を満たすことが要件です。合格品には「防炎ラベル(丸に炎マーク)」が貼付され、ロット管理番号で追跡可能となっています。
区分 | 要求性能 | 代表素材例 |
---|---|---|
不燃材料 | 可燃分5%以下・燃焼しない | 金属パネル・ガラス繊維クロス |
準不燃材料 | 不燃30分以上 | アルミ複合板・難燃樹脂板 |
防炎物品 | 防炎試験(垂直燃焼)に合格 | 防炎ビニール・帯電防止ビニール |
出典:消防庁告示第2号「防炎物品の防炎性能基準」
ビニールカーテンを使用するクリーンブースは、消防法上は「間仕切り」と同等に扱われ、防炎物品規制の対象です。素材に防炎ラベルがない場合は違反となる恐れがあります。
また、屋根(天井)付きのクリーンブースは、煙・熱の遮断により既存スプリンクラーの作動を妨げる恐れがあるため、全面的な防炎仕様に加え、屋根中央への開口又は可溶片付きルーバーの設置を指導される事例もあります。
自治体や建物用途によって解釈が異なるため、設置前に所轄消防署へ「平面図・立面図・使用素材の防炎ラベル写し」等を提出し、助言を受けましょう。特に下記条件に該当する場合は、書類審査や立ち合い検査を求められる傾向があります。
クリーンブース単体には独立したスプリンクラーや感知器を設置する義務は基本的にありません。ただし、既存設備の有効範囲を阻害しない配置が必須です。以下の条件を満たすことが推奨されます。
防炎性能に加え、電子部品工場などでは帯電防止ビニール(表面抵抗値108〜1010Ω)を選定し、フレームアースを設けることで静電気由来の火災・爆発を予防できます。
クリーンブースは便利な設備ですが、消防法や自治体条例を満たさない素材・設置方法を選ぶと、是正勧告や罰則のリスクがあります。
安全性・法令遵守・業務効率の3点を両立させるために、次の3ステップをお勧めします。
消防法対応の実績が豊富なメーカーに相談し、素材証明・図面提供・消防対応サポートまで一括で任せることで、設置後のトラブルを大幅に削減できます。
目的に合ったクリーンブース選定の第一歩に
クリーンブースは、製品ごとに最適な設置環境や性能条件が異なります。
使用目的や現場環境に合ったブースを導入するためにも、まずは当サイトおすすめの取扱い企業を確認してみましょう。
伸榮産業
引用元:伸榮産業公式サイト
https://www.s-shin-ei.co.jp/clean_booth.html
日本エアーテック
引用元:日本エアーテック公式サイト
https://www.airtech.co.jp/
・医薬品製造工場の実績が豊富
・医薬品製造工場が多数ある中国・シンガポール・韓国・インドなど8つの海外拠点を持つ
アズワン(AXLE)
引用元:アズワン公式サイト
https://www.airtech.co.jp/