デシケーターとは、乾燥状態を維持したまま対象物を保管する容器のこと。粉末や写真用レンズなど、湿気を嫌うものを保管するための容器がデシケーターです。
ここでは、デシケーターの概要や主な種類について解説しています。
デシケーターとは、湿気を嫌うものを乾燥状態のまま保管するための容器のこと。防湿庫と呼ばれることもあります。
湿気を嫌う対象物には様々ありますが、よくデシケーターに保管される対象物の例としては、電子部品や写真用レンズ、精密機械、粉末試薬など。湿気により変質・変色したり、サビやカビが生じたりする恐れのあるものばかりです。
なお、容器内を冷却すれば乾燥状態を維持できますが、一般的にデシケーターは、常温環境の中で乾燥状態を維持するための容器となります。
シリカゲルなどの乾燥剤を配置し、庫内の乾燥状態を維持するタイプ。乾燥のメカニズムはシンプルで、かつ容器も乾燥剤も安価でもあることから、スタンダードなタイプのデシケーターとして広く利用されています。
乾燥剤が庫内の湿気を吸収すると、それ以上の乾燥は難しくなるため、定期的に乾燥剤を交換する必要があります。交換の目安を分かりやすくするよう、吸湿すると変色する乾燥剤もあります。
湿気を吸収した乾燥剤(シリカゲルなど)の自動再生を行ったり、庫内の水蒸気を電気分解して乾燥状態を維持したりなど、オートドライ機能を搭載したタイプのデシケーターです。
メンテナンス性に優れている点や、価格が比較的リーズナブルな点などもオートドライタイプの特徴と言えるでしょう。
庫内から水蒸気と酸素を追い出し、乾燥した窒素ガスやヘリウムガスなどに入れ替えるタイプのデシケーターです。庫内は酸素のない状態になるため、湿気とともに酸素も嫌う対象物(酸化しやすいものなど)の保管におすすめ。少量のガスを送り込み続けることで、庫内を低湿度に保ちます。
使用に際しては、不活性ガスを庫内へ送り込むための装置も必要です。
庫内から水蒸気と酸素を追い出すと同時に、庫内を減圧して真空にし、乾燥状態を創り出すタイプです。湿気がなくなることに加え酸素もなくなるため、ガス置換タイプと同様に、酸素を嫌う対象物の保管には特におすすめ。使用するにはデシケーターと別途で真空ポンプを用意する必要がありますが、デシケーターと真空ポンプが一体化した製品も販売されています。
伸榮産業
日本エアーテック
・医薬品製造工場の実績が豊富
・医薬品製造工場が多数ある中国・シンガポール・韓国・インドなど8つの海外拠点を持つ
アズワン(AXLE)