クリーンブース内というと、ゴミが全く存在しないかのようなイメージをいだくかもしれません。けれども、実際には目に見えないホコリや細かな塵が存在します。そのため、クリーンブース内で行う作業であっても、異物混入(コンタミ)が起こらないようにするための対策を講じなくてはいけません。利用する際のルールなどを設定し、作業者の意識向上につなげることもひとつの方法と言えるでしょう。
また、クリーンブースは、支柱をビニールシートで覆った構造になっているので、下に隙間がある場合がほとんどです。基本的なクリーンブースであれば、天井から送り込まれてくるクリーンな空気が下から抜けていく仕組みになっています。そのため、クリーンブース設置スペース周辺の床もきれいに維持しておくことが理想的です。加えて、ファンフィルターユニット吸込口も丁寧に掃除を心がけましょう。
クリーンブース内には外部から微生物などをはじめとするさまざまな異物が入ってきます。原因としては、外部から汚れた空気が侵入してくることや、作業スタッフのウェア・装置からの発塵、あるいは原材料・包装材などの付着が考えられます。
クリーンブース内には目でみてわかる大きなゴミよりも、目に見えない塵などのほうが堆積しやすくなっています。微小なパーティクルであるため、堆積していたりワークに付着していたりしても気づきにくく、放置した結果、製品に悪影響を及ぼすことにもなりかねませんので、注意が必要です。
クリーンブース内のゴミを発見するには、ポラリオンライトやパーティクルカウンターなどのアイテムを活用するのがおすすめです。それぞれの特徴をみていきましょう。
使用条件を整えて使用すれば、約10μm程度の細かな塵まで発見することが可能になります。クリーンブースのカーテンに付着したものや浮遊しているもの、あるいは、ワークの表面に付着したゴミなどが浮かび上がって見えます。
空気を一定の時間にわたって吸い込み、その空気中に含まれていたパーティクル数を表示します。ポラリオンライトを活用してゴミを見つけ、効果的な掃除をすることが可能になるのは上述のとおりですが、その後も維持管理を続けることが大切です。ですから、空気中のパーティクル数を基準に清浄度を把握できるパーティクルカウンターも、大切なアイテムだといえます。
クリーンブース内の清掃やクリーン化を実施するにあたって、ゴミが見えるようになれば、作業を担当するスタッフ間での問題共有が可能になります。
ゴミが見えない状態では、掃除をしてもキレイになっているのか自覚することができません。そのような状態では、ブース内をクリーンに保ち続けることは難しいでしょう。けれども、目視および数値化が可能であれば、情報を共有することで利用者全員が同じ問題意識をもち、対処しやすくなるのです。
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