クリーンブースである以上は常にクリーンな状態にしておかなければ、その本来の目的を果たせません。必要な掃除を行い、クリーンブース内を常に綺麗な状態にしておきましょう。
クリーンブース内で掃除の対象となるのは、目に見えないほどの微粒子です。作業者がクリーンブースに入室したりクリーンブース内で移動したりすると、床や壁、天井などに微粒子が飛散して付着。人の手によって掃除を行わなければ、これらの付着した微粒子を取り除くことがでないと理解しておきましょう。
クリーンブースの基本的な3つの清掃方法をご紹介します。
クリーンブース内にある比較的大きな粒子を除去するため、真空掃除機によりバキューム清掃を行います。
使用する真空掃除機については、吸引器がブースとは別の場所に設置されているセントラル方式のもの、またはHEPAフィルターやULPAフィルターが内蔵されたものを選びます。吸引した粒子が再びブース内へ戻ることを防ぐためです。
バキューム清掃で除去できなかった小さな粒子を除去するため、水拭きを行います。
水拭きに使用する水は、なるべく不純物の少ない純水を使うのが基本。クリーンブース用のタオルやモップ等を使用し、往復せず一度のストロークで拭き取ります。水拭きで汚れを拡散させないよう、純水を頻繁に交換しましょう。
純水による水拭きでも取り除けない汚れを除去するため、洗剤や溶剤を用いた拭き取りを行うこともあります。
使用する洗剤・溶剤は一般的な市販品ではなく、クリーンブースで使用可能なもので、かつクリーンブース内で取り扱っている対象物に影響のないものを選びましょう。
拭き取り作業にはワイパーを用いるのが基本で、必要に応じてポリッシャーも使用します。洗剤・溶剤の使用後は、純水でしっかりと拭き取ることも忘れないようにしましょう。
クリーンブース内を清掃する際のポイントを押さえておきましょう。
ほこりにも重力が働く以上、上から下に向けて掃除するのが基本です。下から上に向けて掃除すると、上に移動したほこりが重力で下に落ちてしまうからです。
奥から手前に向けて掃除しましょう。手前から奥に向けて掃除すると、掃除して綺麗になった場所に自分の体のゴミを落としてしまうからです。
狭い場所や隅を優先的に掃除し、広い場所を後に掃除しましょう。広い場所を先に掃除すると、狭い場所を掃除する際に再び広い場所を汚してしまうからです。
掃除中にほこりを舞い上がらせないよう、先にバキュームでクリーンブース内のほこりを除去しておきましょう。
拭き取った跡はゴミのかたまり。残さず綺麗に取り除きましょう。
クリーンブースは特別な場所である以上、市販されている一般的な清掃用具を用いることはNG。以下にご紹介するような、クリーンブースにふさわしい清掃用具を選びましょう。
一般的なタオルでは糸くずが出るため、カラ拭きや水拭きをする際には、クリーンブース用の低発塵タオルを使用しましょう。
クリーンブース用のモップを用意しておけば、床や壁、天井などの掃除に重宝されます。マイクロ繊維タイプを選びましょう。
クリーンブースの隅など細かい部分の汚れや、壁などに付着した小さな汚れをピンポイントで除去する際には、ペン型クリーナーを使用すると便利です。低発塵タイプを選びましょう。
清掃作業者の靴底に付着している異物・汚れを除去するのが、クリーンブース用粘着マット。作業者への帯電防止効果もあります。
粘着性のあるローラーを転がして汚れや異物を除去する掃除グッズ。紙粉や異物が生じないよう、クリーンブース専用の粘着ローラーを使用しましょう。
伸榮産業
日本エアーテック
・医薬品製造工場の実績が豊富
・医薬品製造工場が多数ある中国・シンガポール・韓国・インドなど8つの海外拠点を持つ
アズワン(AXLE)