クリーンブースの壁材(カバー材)はポリ塩化ビニールやパネルなどから選べます。同様に骨組みにあたるフレームの材質も選べます。
クリーンブースに使用されるフレーム材はアルミ、ステンレス、スチールが一般的です。素材により長所と短所があるため、使用される環境によって使い分けることをオススメします。このページではクリーンブースのフレーム材の違いと、それぞれの特徴を紹介します。
クリーンブースのフレーム材としてよく使われているのはアルミ、ステンレス、スチールです。それぞれの素材の特徴を紹介するので、使用する環境に適性があるか確認してみてください。
アルミの特徴は主に次のつが挙げられます。
アルミの比重は2.7でスチール(7.8)や銅(8.9)に比べておよそ1/3の軽さです。軽量なアルミをクリーンブースのフレームに採用すると組み立て時の労力が少なくなるというメリットがあります。
またアルミは塑性加工が容易で、形状を変えることができます。そのため複雑な形状の押出形材や薄い箔などを製造することが可能。またアルミという金属は産業廃棄物にならず、再生利用が可能です。再生地金を作るのに必要とするエネルギーが少なく済むため環境にも優しく経済的な素材といえます。
アルミはステンレスと比較してしまうとサビやすいです。しかし、アルミの表面にアルマイトという陽極酸化皮膜処理を行うことで、人工的に厚い酸化皮膜を作り出すことができます。この処理を行うことで、防食効果を高めることが可能です。ステンレスはこの酸化皮膜を自然に補修できる加工がされているので、アルミよりサビにくいと評価しています。
アルミは通常磁性を持ちません。磁場の影響を受けないため、磁性の影響を受けては困る船の磁気コンパスやコンピュータ用磁気ディスクに使用されています。
材質名であるステンレスは「ステイン(汚れ)」が「レス(ない)」という意味です。そのため先述したようにサビに強い特性を持っています。難削材として分類されており、熱伝導率が低く加工が難しいのが弱点です。
加工が難しいため複雑なデザインには不向きな素材です。身近で使用されているのは流し台や看板の骨組み、外部に設置するサインなどに使用されています。
スチールは鉄を主成分とする合金を指します。強度が高く、加工にも優れ、他の金属と比べると安価なので多用にわたって使用されています。
一方でサビやすいという弱点を持っています。そのため塗装や表面加工処理をしなければなりません。また熱にも弱いため、熱源の近くでの使用には不向きです。比重もステンレスと同様のため、アルミと比較すると重い特性を持っています。
クリーンブースを導入するなら、フレーム材はアルミを使用しているタイプがいいでしょう。軽量のため組み立てが簡単であること、また解体して収納するときも軽量の方が労力が少なく済みます。また磁気を帯びない特性を持っているため、精密な電子機器を使う現場に向いていると言えます。
一方で腐食性ではステンレスに劣るため、屋外での使用などが想定されるならステンレスを採用しているフレーム材に変更、もしくは標準でステンレスを使用しているタイプの導入をオススメします。ステンレス製のクリーンブースは、耐薬品性に優れているという特長も持ち合わせているので必要に応じてステンレスへ変更可能かも見積もりの段階で相談しておくと良いと思います。
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